日本科学史学会生物学史分科会の月例会が下記の日程で開催されます。日本科学史学会生物学史分科会のホームページからの転載です。(http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~ft12153/hisbio/frame_j.htm) 日時:10月24日(土) 午後3:00~5:30 場所:東京大学駒場キャンパス14号館3階308号室(※京王井の頭線「駒場東大前」駅下車、渋谷寄り改札を出て正面手前に構内案内板があります。) http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam02_01_13_j.html 発表者:竹本太郎氏(東京大学大学院 農学生命科学研究科 特任助教) 演題:学校林をめぐるむら(共同関係)の軌跡:「公共林野」と歴史的アプローチに触れて 内容紹介: 過疎による小学校の統廃合、森林の荒廃など、農山村における喫緊の課題は数多くあります。そのような現状のなかで、「むら(共同関係)」が守り続けてきた 「学校林」という特殊な森林のことはほとんど知られていません。 明治期に近代学校制度を整える際に「むら(共同関係)」の林野を小学校の校舎建築や財政補助のために特別に確保した森林が「学校林」です。その後、「学校林」は、戦時期には愛国心昂揚のための造林地として国家に利用され、戦後期には国土復興のための緑化運動の中心になっていきます。 本発表では、「学校林」をめぐる「むら(共同関係)」の軌跡を追いつつ、(1)「地域住民の公共の福祉」に利用される森林「公共林野」の意味、(2)林政 学における歴史的アプローチの意味、について議論できたらと思います。 参考:竹本太郎『学校林の研究』(農山漁村文化協会、2009年)ほか。(http://www.ruralnet.or.jp/n_lib/book/wadai/2009/03wadai0908-1.html ;本書のもとになった論文がダウンロード可能だそうです。)