気候変動のもとアジア各地の豪雨は一層増加、深刻化するのでしょうか?

インド気象局(India Meteorological Department)のMrutyunjay Mohapatra長官と、香川大学インターナショナルオフィス国際研究支援センター長の寺尾 徹教育学部教授は5月24日、インド亜大陸北東部の豪雨に関する国際共同研究を推進するための協定を締結しました(右の図はこれを伝えるインド気象局のSNS記事から)。

寺尾教授は、インド亜大陸北東部のベンガル平野からアッサム盆地にかけての地域の世界的な豪雨に着目し、豪雨をもたらす大気下層に蓄積する暑くて湿った空気塊の形成メカニズムを研究しています。そのためにはバルーンを用いた高層気象観測を強化し(右下の写真はバングラデシュシレットでのバルーンの放球風景)、現地の様々なデータを利用して大気下層の状態を観測する必要があります。今回の協定は、そのためのインドにおける協力のいっそうの加速を取り決めたものです。

寺尾教授は、「この協定を機に観測データの取得が大きく進むこととなる。豪雨の形成メカニズムとそれがどのように地球温暖化と関係しているかを明らかにする研究を一層進めたい」と話しています。