2023年5月27日(土)、香川大学創造工学部にて日本土木学会四国支部第29回技術研究発表会が開催されました。
ICEDSメンバーからは、八塚氏(香川大学大学院)、石塚教授(香川大学)、寺尾教授(同)、村山名誉教授(同)が部門セッションで「瀬戸内海豊島における井戸の水位変化の特性ー2022年7月から12月の観測結果ー」という題目で口頭発表を行いました。

発表では香川県土庄町豊島を対象に、山間部と沿岸部の各井戸に設置した水位計の観測データより、山間部と沿岸部それぞれの井戸における地下水位の変動特性、降雨と地下水位の対応関係を中心に報告しました。

また、同日に開催されたフォーラム「四国における脱炭素の取り組みの現状と未来」では、寺尾教授がパネリストとして参加し、脱炭素の観点から気候変動、最新研究、企業の取り組みなどについて議論を交わしました。

寺尾教授からは、現在の気候変動にかかわる基盤的な認識を共有する報告を行いました。そのあと、コンクリートのカーボンニュートラル、環境コストの内部化の問題に関する研究が紹介され、コンクリート材料の工夫を積み重ねてきた取り組みや、ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)を実際に建築した経験など、カーボンニュートラルに関する企業の取り組みについて報告がありました。

討論では、2050年カーボンニュートラルの現実的展望はあるのか、などの質問があり、パネリストからの回答がありました。やはり、カーボンニュートラルに向けた社会全体の大きな政策的流れが必要であること、そのもとで変化はすでに起こっているが、状況の求めるには至っていない。企業のイノベーションを後押しする施策が必要であるということ、企業が元気にイノベーションを目指せる環境を作ることが重要であるという大きな合意ができたように思います。